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青春あやまち論 【黒子のバスケ】

第15章 これが恋というものか



「どうしてこうなるの?」


教室へ戻り、手伝おうとすると、クラス全員から止められた。

今朝まで散々手伝え、と言ってきた人たちとは思えないほどである。


「そんな可愛い恰好してるのに焼きそばの匂いが付いたらどうするの!?」

「そうだよ!藍川さんは売り子に回って!」

「そうだ!焼きそば二つ買ってくれたら藍川さんとツーショットっていうのはどう!?」

「いいじゃん!やろ、それ!」

「…勝手に決めないでくれるかしら」


私の意見など全無視の調理班は、私を売り子班に引き渡し、先程の勝手に決めてくれた案を決行しようとする。

さほど期待はしていないが、売り子班が私に情けをかけて、そんなことはしない、と言ってくれることを願うが、それもあっけなく散る。


「華澄ちゃん、大変だね…」

「そう思うのなら助けてくれない?」


営業スマイルを張り付けたままの私にあっちゃんが呟くが、私の願いは届かない。


「おー、華澄ー!あの噂ってマジだったんだなー」

「藍川、超可愛いじゃん」


笑いながら手を振り、こちらに向かってくるのは修ちゃんと久保田先輩。

校内ではそこそこ人気らしい修ちゃんの登場に、周囲の女子生徒は黄色い悲鳴を上げた。


「冷やかしにきたのなら帰ってくれるかしら」


二人の姿を確認した途端に私の表情はいつものものに戻る。


「あんだよ、ちゃんと俺らにも愛想振りまけよ」

「嫌よ」

「お前、バラすぞ」

「なあに?修ちゃん?」

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