第14章 真面目に聞いているの
帰り道。
私は珍しく征十郎ではなく、修ちゃんと一緒に歩いていた。
「今日からまた練習厳しくなるなー」
「そうね」
「マネも大変だろ?去年も何人かぶっ倒れてたし」
「うん」
「…聞いてんのか」
「聞いてるわよ」
先程から生返事しかしない私を見て、修ちゃんは呆れたようにため息をついた。
「あのなぁ、前々からわかってたこった。今更何しょげてんだ」
「しょげてない」
「…これからはお前が赤司を支えねーといけねんだぞ」
「わかってるわ」
急に修ちゃんは立ち止まり、私もそれに合わせて立ち止まり、修ちゃんの方を振り向いた。