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青春あやまち論 【黒子のバスケ】

第14章 真面目に聞いているの



「集合ーっ!」


会議で遅れていたコーチが体育館に来るなり、全員に集合を掛けた。


「やあ、いつもご苦労様」

「あ、こんにちは」


体育館の入り口にいた私とさっちゃんはコーチに遅れて入ってくる”あの人”を見て、挨拶をし、今年も来たな…とお互いに顔を見合わせた。


「既にわかっていると思うが、全中の予選まで二か月を切った。ここからはより一層厳しい練習になる。全員心して取り組むように。よってここからの指揮は監督がとる」


コーチがそう言うと、皆はざわつき始める。

そりゃそうだ。

去年も倒れる人続出でマネージャーだって大変だったのだから。

そう、私のいう”あの人”とは我らが帝光中バスケ部の監督、白金監督だ。

監督はざわざわする中に入っていき、初めてのご対面のテツ君に挨拶をしていた。


「チワスッ!」

「ああ、固くならんでいい。いつもそう言ってるだろう」

「そう言われても無理だよね…」


離れた位置でその様子を見るさっちゃんはその横に立つ私にそう呟いた。


「今までずいぶんのどかだったからな。ここからが本当の練習だ。はるかにハードになるが心配するな。若いうちは何をやっても死なん」


そうですね。

おそらく、というより間違いなく彼らは何をやっても死ぬことはないでしょう。特に『キセキの世代』の彼らは(あと修ちゃんも)。

ですが、そのおかげで去年、私たちもえらい目に合いました。


「今年も気合いれてかないとダメね」

「そうだね」

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