第14章 真面目に聞いているの
「…みっちゃん、いいの?」
「え?何が?」
何がって、決まってるじゃない。
普通、自分と同じ人を好きな子がいたら嫌がるものじゃないの?
ドラマとかでしか見たことないから知らないけど。
「だって、みっちゃん。征十郎のこと…」
「…華澄ちゃん、勘違いしてる」
「え?」
みっちゃんはキョトンとして言った。
「私、赤司様のこと格好いいとは言ったけど、好きだなんて言ってないよ?」
「そうそう。みっちゃんにとって赤司様は鑑賞用だもんね」
みっちゃんとあっちゃんは私を笑いながら見て言う。
「そっかー。カスミンは赤司君かー」
「お似合いだよねー」
「てか既に両想いじゃない?」
「ない!それはないわ!」
私があっちゃんの言葉を否定すると、三人は「えー?」とニヤニヤしながら言う。
いや、絶対にそれはないから!
「でも、私応援してるよ!」
「私も!」
「カスミン、ファイト!」
「あ、ありがとう」
やっぱり恋バナというのは私は苦手だ。
こんなにも顔が赤くなってしまうものだとは思わなかった。