第13章 覚悟してね?
さっちゃんはテツ君の言葉に身を乗り出し、私たちに賛同を求めるような視線を送る。
「ね、もうテツ君の家で決定でいいよね!?」
「黒子っちの家っスか…。気になるッスね」
「普通ですよ」
「じゃ。テツん家でいいじゃねーか。いいだろ?赤司」
「ああ。黒子がいいというのなら」
大ちゃんが征十郎に尋ねると、征十郎も了承を出し、明日はテツ君の家で勉強会となった。
*
翌日、時刻は午前十時。
私たちは学校の近くのコンビニで待ち合わせ、大量のお菓子や飲み物を買い込んでテツ君の家へ向かった。
「わあ…フッツー…」
「だから言ったじゃないですか」
黄瀬以外の私たちはこれまで一緒に帰ることもあったので、家の中には入ったことはなくとも、彼の家は知っていた。
しかし、テツ君の家を初めて見る黄瀬はそう呟いた。
「早く入ろーぜ」
大ちゃんに促され、テツ君は玄関を開け、「どうぞ」と私たちを招き入れた。
「…これまた普通ッスね」
テツ君の部屋に入った黄瀬はまたもや先程と同じ感想を述べる。
だが、今回は私たちも同感であった。