第12章 馬鹿とは何よ
すると、修ちゃんは睨む私に睨み返しながら怒鳴り付ける。
「そりゃ、こっちのセリフだ!何が病気だ!お前は馬鹿か?!!」
「ば、馬鹿とは何よ。失礼ね」
「はあ…。ま、聞いてやるから話してみろ。んで何がいいんだ?」
修ちゃんは自販機でジュースを買ってくれるとのことなので、私はミルクティーを選んだ。
そしてそのまま修ちゃんと並んで自販機前のベンチに腰掛ける。
私は、征十郎に抱きしめられたり頭を撫でられると動悸がすること、そしてこれは一年生の頃から何度かあったこと、最近は特にそれが多いことを全て話した。
一通り聞いた修ちゃんは頭を抱えて、わざとらしく大きなため息をついた。
「我が従妹ながら、聞いて呆れるぜ…」
一体何よ、さっきから。
「お前な、やっぱ馬鹿だ」
「さっきから失礼ね。私はこれでも頭はいい方よ」
「そういうこっちゃねーよ」
修ちゃんは頭を掻きながら、何つーかな、と呟いていた。
「バレンタインも赤司には特別にしねーと、って思ったんだろ?」
「うん」
「赤司と話してっと動悸がすんだろ?」
「うん」
「でも赤司の近くにはいたいんだろ?」
「…うん」
すると、修ちゃんは何を思ったのか急に私を抱きしめた。