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青春あやまち論 【黒子のバスケ】

第3章 マネージャー志望



入学式から二週間が経った。

私は何とか慣れないマネージャー業も、最近ではそつなくこなすことができるようになっていた。勿論、元からテーピングや怪我の処置は得意だったため、それらも難なくやってのけた。それが認められてか、或は修ちゃんが口添えをしたのかは知らないが、私はいつの間にか一軍を優先的に担当することとなる。

さらに驚いたことは、先日行われた新入生のクラス分けテストにおいて、征十郎、真ちゃん、大ちゃん、そしてまだ話したことはない紫原敦君、少し遅れて灰崎祥吾君が一軍に割り振られたのだ。

修ちゃんから聞いたのだが、このテストで一発で一軍に入るというのは前代未聞だという。


「そうなのね。じゃあ修ちゃんも最初は三軍?」

「違ぇよ、馬鹿。俺は二軍だった」


修ちゃんもなかなか上手い方だということは、なんとなく知っていたが、マネージャーを始めてから改めて痛感した。

次期主将だという噂まであるほどだ。

はじめ、それを聞いたときは「そんなまさか」と思っていたが、練習を見ていれば、それは頷けるほどであった。


「大体お前なー、学校では『先輩』って呼べっつてんだろ」

「痛っ」


何かとすぐ手が出る私の従兄は、私がいまだに『修ちゃん』と呼ぶことが気に入らないらしく、強烈なデコピンを私の額にくらわす。


「仕方ないじゃない。『修ちゃん』は『修ちゃん』だもの」


私がそういうと修ちゃんは、はぁ、とわざとらしくため息をついた。

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