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青春あやまち論 【黒子のバスケ】

第3章 マネージャー志望



「緑間真太郎なのだよ」


は?

今なんて言った?「なのだよ」?電話帳といい、何これ、スルーした方がいいわけ?


「え、えーっと。藍川華澄です」


スルーはしたけど、え、何この人。

それから征十郎と、帰宅方向が一緒だということで緑間君、基、真ちゃんとまで帰ることとなった。

帰宅の途、十字路に差し掛かり、ここでばらけると思っていたのだが、三人とも同じ方向なのか、私と同じ道をゆく。


「思ったんだけど、征十郎は家こっちなの?」

「いや、さっきの道を左に行ったところだ」

「えぇ?!そんな…、真ちゃんも?」

「俺は右に行ったところなのだよ。それより藍川、ポケットから手を出さないと危ないのだよ」

「それはほっといて」


というか皆バラバラじゃない。悪いわ。

今日出会ったばかりの二人にわざわざ家まで送ってもらって、申し訳ない気持ちでいっぱいになって項垂れていると、征十郎が私に尋ねてきた。


「そういえば華澄は虹村さんと従兄妹だったんだね、驚いたよ」

「虹村さんとは今日案内してくれたあの人のことか?…全く似ていないのだよ」


どうやら真ちゃんは今日修ちゃんに三軍体育館まで案内してもらったようで、私の従兄のことを知っていたようだ。

修ちゃんと私が従兄妹だと聞いた真ちゃんは、私の顔をまじまじと見て言う。


「従兄妹だもの。似ているわけないじゃない」


寧ろ似ているといわれた方が辛いわ。


「先程華澄が言っていた『会うたびに怪我している従兄』というのは…」

「修ちゃんのことよ」

「やはりそうか」


そうこうしている内に私の家の前に着いた。

私たちはこれから同じ部活に入るということで、一応連絡先を交換して、別れた。


私の、帝光中学生活のはじまりだった。

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