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青春あやまち論 【黒子のバスケ】

第10章 あくまで反対だからね



修ちゃんは責任感が強い人だ。

だから、主将としてあってはならない最悪の事態に備えての決断だったのだろう。

彼の目は先程見たのと同じ、決意した目をしていた。


「征十郎にこれ以上重荷を背負わせることになるのよ?」

「わかってる」

「わかってない」


なんとなくだが征十郎と過ごした一年間で、彼は毎日大きな重圧の中で生きている、ということに気づいていた。

そんな彼にこれ以上重荷を背負わせたくはない。


「私は、引退まで修ちゃんが主将がいい。征十郎が可哀想」

「我が儘言うな」


我が儘なんてお互い様じゃない。

修ちゃんが悩んでいることも、部のことを考えてこんな決断をしたことは重々承知の上だ。

だけど、征十郎があまりにも可哀想で。

こんな事本人に言えば「余計な心配はしなくていい」といつものように笑ってみせるのだろう。

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