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【恋の乱】才蔵さんと過ごす四季【章により裏R18あり】

第2章 春〜花見〜


「うそ、才蔵さん、力持ちなんですね。」

「まあ、訓練と持ち上げるコツさえ
わかれば
大したことじゃないんだけどね。」

「もしかして花見の時もいらしたんですか?」

「まあね」

「もう、顔だしてくださればよかったのに。」

「いや、賑やかなの苦手。
酔っ払いの相手も面倒くさいし。」

才蔵さんらしい、と思うと
つい笑顔がこぼれてしまう。

「それよりお団子は?」

「ふふ、一つずつですが
念のためにとっておいたものがありますよ。」
「やっぱり」

私は袂からお団子の包みを取り出して
才蔵さんの前で開けた。

「つぶあんとみたらしときな粉とごまあんです。」

「へえ?」

あ、才蔵さんの口元が少しほころんでるみたい?
喜んでもらえてるのかな。

私は才蔵さんの表情を見逃すまいと
じっと見つめていた。

「食べていい?」
「もちろんです。どうぞ。」

やっぱりつぶあんから食べてる。
一番好きだもんね。
才蔵さんって好きなものから食べるんだよね。
やっぱり時間に追われる忍者だからかな?

とか、くだらないことを考えてたりした。
こんな何でもないひと時も嬉しい。
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