【恋の乱】才蔵さんと過ごす四季【章により裏R18あり】
第6章 夏〜甘い時〜後半【裏R18】
朝餉を食べ終え、私はまた褥に横になるように言われる。
もう私としては日常生活に問題があるとは思えないけれども。
そんなに激しい活動はしてないし。
でも、私が言うことを素直に聞くと才蔵さんがご機嫌なのでおとなしくしている。
部屋を出ようとする才蔵さんに声をかける。
「片付けたらまた戻ってきてくださいね。」
「はいはい」
自分でもどんどん調子にのってるなあと思う。
いつか怒られちゃうかな。
あやねが自分からも甘えはじめたな。
これから他にもどんなこと言ってくるのかな。
あの上目遣いで『食べさせてくれ』と甘えてきた時には可愛すぎて抱きしめたくなった。
昨日の夜は手をつないだだけだったから…。
さっきのあやねの顔を見てたらなんだかもう自分を抑えられないような気持ちになっている。
でも、あやねの世話はけっこう楽しい。
あ、そうだ。
世話をしながら俺も楽しめばいいんだ。
あれ?才蔵さんがなかなか戻ってこない。
私は少し不安を感じた。
もう甘えられるの嫌になっちゃったかな?
自分で「する」と言うのと、人から「してくれ」と言われるのとじゃちょっと違うよね。
やっぱりもう甘えるのはやめた方がいいのかもなあ…。
戻ってきたら謝ろう。
そんな気持ちでいた頃に才蔵さんがさっきと変わらず微笑みながら戻ってきた。
ああ、良かった。怒ってはない。私は安堵のため息を漏らした。