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【恋の乱】才蔵さんと過ごす四季【章により裏R18あり】

第5章 夏〜甘い時〜前半


次の日の早朝、俺とあやねは馬で出発した。
3時間くらいで着く場所だが、途中道無き道を進むため馬が都合がいいのだ。
2時間くらい経った頃、少し大きめの川を渡る。

「暑いし少し休もっか」
「そうですね。水が気持ちよさそう。」
早朝に出発したが、日が昇るとかなりの暑さとなった。
もう少しで到着だが無理をしない方が良さそうだ。

「冷たくて気持ちいい…」
あやねが岩に腰掛け、川の流れに足を浸している。
俺は少し離れた場所で顔を洗い、その様子を見守る。
(平和な時間…)

しばらく休んだ後、あやねに声をかける。
「そろそろ行くよ」
「はい」
あやねが立ち上がった時、足元の岩の苔に足を取られたのか、よろめいた。
「危ない!」
「きゃっ!」
とっさに駆け寄り手を伸ばすが間に合わず、あやねは川の中に体をよじりながら倒れる。

ざぶんと大きな音がして川の中に倒れこむ。
幸いにも水深が浅いところで溺れることはなかった。

「やっちゃいました。」
そう言ってあやねが恥ずかしそうにはにかむ。
「困った人だね。」
俺は手を差し出しあやねを引っ張り上げようとした。
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