Love Story~たくさんの 恋物語~【黒子のバスケ】
第3章 久しぶりの I Miss You 【青峰 大輝】
あの日から、私は青峰くんの事が気になって仕方なかった。
学年も違うし、会いに行くわけにもいかない。
あんな言い方しなければよかったと後悔ばかりしている。
「でもどうして、あの時後ろから抱きしめたりなんかしたの?なにも思っていないなら、抱きしめたりしないでよ・・・。」
そう呟いた私の言葉は、教室の窓から風に乗って消えていった。
それから、私はバスケ部を見に行くタイミングを完全になくしてしまっていた。
でも、彼・・・青峰くんの事はずっと考えている。
・・・・・よし、ウジウジと悩んでいても仕方ない!
見に行くだけならいいよね。
気づかれないように見に行けばいいんだ。
そう思った私は、体育館へと足を運んだ。
体育館からは、ボールの音やシューズの音が聞こえてくる。
私は、体育館の入り口からそっとバスケ部の練習を見ることにした。
キュッ、キュッ、バシュッ!
何?今の?
一瞬、早くて何が起こったのかわからなかった。
でも、そのゴールを決めたのは青峰くんだった。
それからは、彼のバスケを夢中で見ていた。
彼は楽しそうにバスケをしていて、真剣な眼差し、シュートを決めた後の笑顔・・・
彼の全てに釘付けになっていた。
ピッピ~
休憩を知らせる笛で、ハッと我に返る。
すると、青峰くんが私に気がついて近づいてきた。
「なみじゃね~か。見に来てくれたんだ」
と、汗を拭きながらうれしそうに私に声をかけてくれた。
「青峰くん!!カッコ良かったよ!バスケすごく上手だね!楽しそうだった!!」
ハッ・・・
私ったら、何を言ってるの?
つい興奮して、思っている事を言葉に出してしまった。
私、今顔真っ赤だよね・・・。
そう思いながら青峰くんを見てみると、彼も顔が真っ赤になっていた。
「ばっ、ばっか、何言ってんだよ、ハズいだろうが!」
「・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・」
変な沈黙の後、どちらともなく笑う。
「あはは、突然ごめんね。でも、ホントカッコ良かったよ!」
と私が言うと
「あはは、さてはオレに惚れたな!」
と返してきた。
「・・・・・・・・・」
「な、なんだよ!なぜそこで黙るんだよ!?」
青峰くんはまた顔を赤くしてそう言った。