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Love Story~たくさんの 恋物語~【黒子のバスケ】

第3章 久しぶりの I Miss You 【青峰 大輝】



数日後

今日は体育祭に向けて、各学年の体育委員が集まる日だ。
視聴覚室で準備をしていると、ぞろぞろと人が集まってきた。

私がみんなにプリントを配っていると、ガラッとドアが開いて桃色の髪の可愛い女の子と、背の高い男の子が入ってきた。

「すみません、遅くなりました」
桃色の髪の女の子はそう言ってプリントを取りに来た。
そして、一緒に入ってきた男の子に
「もう!大ちゃんが寝ているからいけないんだよ!」と怒っていた。

「あん?仕方ね~だろ、眠いんだからよ」
そう言いながらプリントを取りに来た彼は、そう青峰くんだった。

「なみ?」
彼は私の顔を見て一瞬驚いていたが
「なんでここにいんだ?」
と聞いてきた。

「生徒会だよ」
私がそう答えると、彼はニカッと笑って
「ははっ、じゃあ次からは早めに来なきゃな」
と一言だけ言って席に着いた。

私はすごくドキドキしていた。
また彼に会えた。
そして名前を憶えていてくれた。
・・・うれしい。

なんだろう、この気持ち。

その時はまだ、それが恋だとは気がつかなかった。



会議が終わり、片づけをしていた時だった。

突然、後ろから誰かに抱きつかれたのだ。

「!!!!」
私はびっくりして、持っていたプリントを全て床に落としてしまった。

「な、なに・・・」

そのぬくもりに振り向いてみると、私は青峰くんに後ろから抱きしめられていた。

「だ、大ちゃん!!」
桃色の髪の女の子が、青峰くんを離そうとする。

「そんな驚くなよ。ってか、オマエいつバスケ部見に来んだよ」
と青峰くんが抱きしめたまま聞いてくる。

「えっ、ご、ごめん。いろいろと忙しくて・・・」

「忙しいか・・・生徒会副会長さんだもんな。悪かったよ」

青峰君くんはそう言ってパッと私から離れた。

そして「行くぞ、さつき」
と言って青峰くんは視聴覚室を出て行った。

「待って、大ちゃん!本当にごめんなさい!」
桃色の髪の女の子は、そう言ってお辞儀をし青峰くんの後を追って行った。

「やだ、なんかイヤな言い方しちゃったかも・・・」
泣きそうになりながら、床に散らばったプリントを拾う。
青峰くんのこと傷つけちゃったかも。
そんなことを思いながら、私は教室へと戻ったのだった。





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