Love Story~たくさんの 恋物語~【黒子のバスケ】
第1章 The signs of LOVE 【実渕 玲央】
「気がついたら、優奈の事が好きになっていたわ。どうしようもないくらいにね」
玲央の腕の中で、思いもよらない言葉を聞いてしまった。
玲央が私の事を好き?
女の子として?
恋愛対象として??
もう、頭の中でいろんな思いがグルグルと回っていて、思考が追い付かない。
でも、なぜかもの凄く嬉しくてドキドキしている自分がいた。
私も玲央の事が好きなんだ・・・。
近すぎてその気持ちに気づかなかった?
イヤ、気づこうとしなかったのかも。
そう思うと、ドキドキはどんどん加速していく。
「優奈?」
玲央が不安そうな顔で私に問いかける。
その顔を見たら、なぜか自然と言葉が出てきた。
「玲央、私も玲央じゃなきゃダメみたい・・・隣にいて欲しいのは玲央だけだよ」
もう、泣いているのか笑っているのかもわからない。
ただ、嬉しくて。愛おしくて。
玲央に想いを伝えたくて、私は玲央に抱きついたのだった。
「優奈・・・」
玲央はそうつぶやくと、私の涙を指で拭ってくれた。
そして、私の目を見て
「それって、優奈も同じ気持ちってことでいいのかしら?」
と聞いてきた。
「うん。玲央が大好き。これからもずっと一緒にいたい。だから、私の隣にいてくれますか?」
と、私は玲央の目を見つめて、精一杯の想いを込めて伝えた。
「先に言われてしまったわね」
そう言って玲央は微笑むと
「優奈、大好きよ。今までもこれからもずっと一緒よ。だからアタシの隣にいて頂戴」
と言って、優しいキスをくれた。
「玲央・・・」
唇が離れて少し寂しくなった私は、もっとして欲しくて玲央の名前を呼んだ。
「もう、だからその顔は反則だって言ってるでしょ?そんな顔、他の人には見せちゃダメなんだから・・・アタシにしか見せちゃだめよ?わかった?」
そう言って玲央がくれたのは、さっきよりももっと深い大人のキスだった。