第3章 球技大会
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はい、どーも
あたしたちは結局・・・開会式には間に合いませんでした、はい
そして只今、あのムッかつく教師にお説教を受けております・・・
「つか、俺に迷惑が掛かんだろ?
俺、こういうの苦手なんだよねー・・・しかも、俺のクラスの生徒が問題起こすとか・・・
マジ勘弁なんだけどー」
・・・うっわ、なんでだろ。こいつを今無性に殴りたい
あぁ、そっか
「お前がむかつくからか」
あたしはその言葉と同時にブンッ、と腕を振った
「うぉ!」
「チッ」
惜しい。よけられた
しかし、もう一発変態の顎に向けて腕を振るった
その拳は見事にクリーンヒットしたようで・・・
「・・・あ、やりすぎちった」
てへっ
頭をコツンと拳で叩いて見せて、舌を出す
それに笑う・・・笑ってくれる優しい人はいない
「・・・あーあ・・・やっちゃったぁ。いつかこうなるとは思っていたけどさ」
そう言って窓の方に顔を向けるのは・・・愛紀
あ、みんな愛紀がこんな性格だったことに驚いてるでしょ?
ちなみに、こっちが愛紀の素
あれだよ、猫かぶりってやつ?なんかね、こっちでいると情報がなかなか集まらないからダメらしい
愛紀は、現役の情報屋さん
この街のことなら大抵何でも知ってる
たとえ、些細なことでも調べられるパソコンでも、噂のように小さなことは人伝いじゃないとわからないから、噂は大事、なんだとか
結構有名だから狙われることも多いらしい
しかし、そこはちゃんとそれなりの実力を持ってる
あたしはそんなに強いとは思えないんだけどなー
基本的にはおとなしいし
「あ、そうだ。真伊」
「ん?」
「今度また私の相手してよ。最近腕が鈍っててさー」
・・・訂正します、基本的に凶暴でした