第3章 球技大会
が、男性が視界から消えたと同時に、目的を思い出す
「・・・あ、ああああああああ!はやく校庭行かないとダメじゃん!」
「「あ」」
そう思うのと同時にチャイムが鳴る
・・・あ、間に合わなかったなー
すると空沙がものすごいスピードで階段を駆け降りていく
「あ、空沙!?」
既にもう一つ下の階に降りてしまった空沙を、手すりから身を乗り出して見た
空沙はあたしの方を向くと、むっとした表情を浮かべ
「・・・遅刻、ありえない」
そう言ってまた走り出した
「・・・あ、空沙ー廊下は走っちゃダメだよー」
空沙に聞こえたかどうかは知らないが叫んだ
そしてそのあと、あたしも走って追いかける
もちろん、愛紀はあたしの後ろをついてくる
あたしも愛紀も、どれだけ全力疾走しても息は切れない
一応文化部だけど、ハードだからな、アレは
あたしたちは演劇部に所属している
演劇部は声が大事。声とは腹から出すものー
とかいう顧問がいてねー・・・
そりゃ、腹筋って大事だと思うよ?
でもさ、腹筋三十回を1セットとして、それを十回ってきつくない?
文化部だよ?文化部にしてはきついでしょ?
もはや運動部だよねー・・・
あと、舞台のセットを運ぶ時に腕力が必要だーとか言ってる顧問がいてねー・・・(同一人物)
腕立てもだよ。腹筋と一緒だよ
あたしたちはどこの運動部ですか