第2章 日常
―キーンコーンカンーンコーン
―ガラッ
「おし、1時間目おわ・・・」―ガラッ
「ぎりぎりセーフ!!!」
「完全アウトだボケ」
いったぁ・・・
さ、最悪だこの教師
てか、ギリセーフじゃないの?
絶対まだ鳴り終わってなかったっしょ、チャイム
「チッ・・・ちょっとくらいいいじゃん」
「よかぁねーよ。いま一時間目の終わりだよ」
さっき、あたしの頭を出席簿で思い切り叩いてくれたこのクソ教師は
『東堂要人(とうどうかなめ)』
紹介するのも胸糞悪いけど・・・一応紹介
本当に胸糞悪いけど。気分悪いけど、一応
「あんだてめぇ?今無性にてめぇを殴りてぇ気分だ」
・・・なに、今日のこいつらは読心術でも使えるわけ?
空沙もコイツも・・・なんであたしの考えてることがわかるの!?
と、考えているうちにもう一発しばかれた
「さっさと席に着け」
「あんたに言われなくても行くよ、変態」
「あ゛??」
「何、事実でしょ!?」
クソ教師の目を下からギロリと睨みつける
クソ教師もクソ教師で上から見下ろすように眉間にしわを寄せて威圧的な笑顔を浮かべている
・・・くっそ、身長差が悔しいいいいいいいい!!
「・・・フッ、チビめ」
「死ねのっぽ」
あたしはそう捨て台詞を残して席へ着いた