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短編集《 黒子のバスケ 》

第2章 ヤンチャな男の子/氷室&虹村



「シュウ、じゃあさっきは何で否定したんだ?」
「そりゃお前…無い、なんて言われたらそう言うしかねえだろ」



さっき、とは紫原が話していたあの事だ。



「…確かに。ん?じゃあちゃんにとってシュウはそういう対象じゃないってことだよな」
「は?!いや、そりゃそうかもだが…。いや!それは余りにも時間が空きすぎたからだ!連絡先さえ知ってりゃ…」
「連絡先も知らなかったのか?」
「うぐっ」



痛いところを突かれ、頭を抱える虹村。
だが、連絡無しにこうして再会出来たのならば頑張っても良いという事ではないだろうか。
虹村はそう考えた。

中学を卒業してからは会っても話しても無いが、付き合いは氷室より長い。
それにきっと、仲の良さも自分の方が深い。
そもそも2年と少し経ってから会って、普通に話せてるだけでも優位に立ってるはずだ。



「色気ムンムン振り撒いてるようなヤンキー君には負けたくねえな!!」
「本物のヤンキー君に言われたくはないなぁ」
「ああん?!」
「ほら、怖い怖い」



周りから見れば喧嘩しているようでただのじゃれ合いだ。
しかし当の本人達は割と本気である。



「おい!部活終わったら飯行くぞ飯!」



そして戦争は始まった。



「え、奢り?」
「んぁ?あ、ああ。いいぞ奢りだ!」
「じゃあ行くー」



の取り合いである。
こういったものは早いもの勝ちか。



「へぇ、それはありがたいね」



いや、氷室にはルールなど通じないかもしれない。



「え〜オレも〜」
「ふざけんな!奢るのはだけだ!てか紫原、てめぇはオレの財布空にする気かよ!」
「中学の時はよく奢ってくれたじゃん〜」
「アイスな!一番安いアイス一本な!」



周りはこの時察した。
虹村はまだが好きで、あの氷室もが好きであると。
そして、



「みんなで行こ!いろいろ話したいし」
「う…」
「そうだね。…2人にするよりは良いと思うよ」
「え?」
「ちんオレもいい〜?」
「もちろんだよ!むしろウェルカム!」



案外が一番心を許しているのは、紫原かもしれない、ということを。


【リクエスト・よねこ様
/氷室と虹村でヒロイン取り合い】
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