第3章 《緑間真太郎》©黒子のバスケ
ゆり『…』
女はぼんやりと外を眺めている。
俺も外に目をやると野良猫がいた。
ゆり『お前も一人なの?同じだな。うちにくるか?』
猫に話しかけていた。
緑間『おい。何をしているのだよ。』
ゆり『真太郎…。猫、連れて帰ろうかと思って。』
緑間『勝手に持って帰ったら親が驚くのだよ。』
ゆり『…一人暮らしだから問題ない。』
俺はなぜか分からないが心臓がぎゅっとなった。
こいつのどこか寂しそうな表情の理由が分かった気がした。
緑間『おい。猫を連れて帰るのは後だ。部活へ行くのだよ。』
ゆり『え?あたし帰宅部だけど?』
緑間『俺の部活へ一緒に来いと言っているのだよ!//』
ゆり『いいのか?あたしが行っても…』
また寂しそうな表情。
そんな顔をされて放っておけるわけないのだよ、バカめ。