第5章 そんな顔しないで…
「せ、先輩っ!今日は大学じゃないんですか!?」
櫻井「ちゃんに会いたくて
来ちゃった!笑」
食堂に向かおうとするクラスメートが
何人か振り返る。
「じょ、冗談やめてくださいよ〜!!」
櫻井「え?ほんとだよ!
彼女の顔見に来て悪い?」
「…先輩、ちょっと移動しましょう!」
先輩の腕を掴んで、
私は屋上に向かった。
ここなら人も少ないし…
「先輩、めっちゃ恥ずかしかったです!」
櫻井「あはは!ごめんごめん!!笑
からかいすぎた!」
先輩に会えて嬉しいのに、
素直になれない。
櫻井「大学行って、急に
ちゃんの顔が浮かんで。
なんか、色々あったみたいだね。
内容はわからないけど、
そばにいてあげてってニノが…。」
「そうです。色々ありました!」
先輩に話したかった。
聞いて欲しかった。