第2章 【氷室辰也】熱いカキ氷
初めは冷たさを帯びていた唇も、触れ合う度に熱を持ち始める。
絡まる舌でお互いの味を共有し、離れる頃にはカキ氷を食べても冷えない程、の身体は火照っていた。
「味はわかった?」
「わ、わかるわけない……」
「そうか……ならもう一回食べ……」
「い、いいよそんな……!」
「けど……したいだろ?」
「何を……?」と聞くに俺は再び顔を近付けてこう囁く。
〝Kiss......〟
と。
有無を言わせず、また重ね合わせた俺は彼女の手を取り指を絡めた。
それに対してキュッと握り返してくれる。
俺は堪らなく愛おしさを感じて、そのままゆっくりと後ろに寝かせると……
「辰也っ……」
は俺を呼びながら熱い視線を投げてくれた。
「真っ赤だよ」
「だってこれって……」
「まだ慣れないなんて……は可愛すぎだな」
初めて肌を合わせた時も、彼女は今と同じ……この俺を疼かせる眼差しをしていた。
自分を呼んだの声は恥ずかしさからか少し震えていたし、胸を押さえてこちらに多少の抵抗を見せてくるものの、目だけはずっと俺を見ている。
これは正直堪えられない。
今すぐ肌に触れたいと思うが荒くするのは嫌いだ。
ゆっくりと愛を分かち合いたい。
「手……退かしてくれないかな」
「でもっ……」
「大丈夫。俺に任せて……」
だから俺はそっとの手を胸の前から解放し、そして優しくキスをした。
緊張を感じさせる彼女の舌の動きは次第に柔軟になり「やめないで」と言いたいかのように口内へと入ってくる。
「……感じて……」
「んんっ……!あっ……」
好きという気持ちは言葉でも伝えられる。
でもこうしてお互いを感じる事で、より深く伝わると俺は思っていた。
抱く時は溢れるくらいの愛を込めていつもしている。
それをはちゃんと受け取ってくれるから……
「辰也……大好き……」
と言って、終わった後はからキスしてくれるんだ。
◆おまけへ◆