第2章 【氷室辰也】熱いカキ氷
おまけ◆氷室side
「クスッ」
「辰也何笑ってるの?」
翌日。
学校の廊下で昨日の事を思い出した俺は、隣を歩くから見事に突っ込まれてしまった。
何を思い出したかって?
そんなの決まってる。終わった後のの姿。
「いや、可愛いなと思ってね」
「何が?」
「なんだと思う?」
「えーわかんないよ」
それはそれは積極的になって、結局2回してしまった。
大好きな彼女に求められては応えないわけにはいかないだろう。
そして次の日になっても俺はまだ幸せな気持ちでいっぱい。
この幸せを逃したくなくて……ずっとと一緒にいたくて、学校だというのに俺は彼女と手を繋いだ。
「ちょっと辰也ここ学校……!」
「ねぇ、次の授業……サボろうか」
「えっ?!な、何言ってんの……?どうして……?」
「耳貸して……」
「へ?」
「と……ね」
「?!」
「冗談だよ」と言えば膨れるの頬。
まさかこんな所でするわけがない。
いつ誰が来るかわからない中で行為に及ぶのは嫌だ。
の素肌、鼻にかかった声、赤い顔……
全部独り占めしたいから。
「もう辰也なんて知らない!」
「昨日大好きだよって言ってくれたのにな」
「あれは……!」
けどしたいのは冗談じゃない。
だから今は我慢する為にもにお願いをする。
「もう一回言ってほしい」と。
「ええっ?!」
「聞かせて……?」
「いやっ、でも……」
「」
「っ……じゃ、じゃあ耳……」
「ん……」
「た、辰也……」
「ん……?」
〝大好き……〟
◆終わり◆