• テキストサイズ

午睡 - 僕のヒーローアカデミア

第2章 Kaboooooom!!!(爆豪勝己)



「弾丸では小型化で威力も落ちますがほら注目!このように液体化して真空タンクから放出することで量と圧力の調節を可能にしました。簡単に言えば水鉄砲みたいなもので、銃口から飛び出し約0.53秒後、空気中の水分と化合しボカンと気化するわけですよ!巻き込まれた人間は咳・クシャミ・涙でしばし苦しみます!更にこのフォルム!イカした塗装!く〜〜〜我ながら痺れちゃいます!軽量化に改善の余地アリですがどうです?期間限定で使ってみませんか?モニターとして協力してくださるならお安くしますよ!」


「いやいやいや、金を取るのかい!?」

ツッコミを入れたのは横で腕を組んでいた委員長の飯田天哉。地頭の良い彼は、大量の情報を聞き取った上すべて理解したようで、クソ真面目な性格よろしく眼鏡の奥で嫌悪感を滲ませた。体育祭で利用されて以来、自由奔放でまず自分ありきな発目の態度を歓迎しかねているのだ。


しかし当の彼女は歯牙にもかけず、「あったり前でしょう!」と胸を張る。


「体育祭でアナタたちにベイビーちゃんを提供したのは、私の実力を大企業にアピールするためですよ!この世は所詮ギブ&テイク!与えるならば、それ相応のメリットがなければ!」


「本当にあけすけだなキミは!」

「ビジネスライクと呼んでください」

フフフフフフ、と怪しい笑いを漏らした彼女だったが、「っと、今日はそれが目的で来たんじゃないんですって」と我に返って周りを見渡し、あぁ!と右手を上げて窓際へ。


「爆豪さん!」

「爆豪ォ!?!?」

よりによってかよ!と教室の中央で切島が椅子の背もたれに腕をかけて勢い良く振り返る。帰ろうとしていた麗日も、事の成り行きに興味を示して足を止めた。




自分の席でどっかり座っていた爆豪は、近づいてくるほぼ初対面の女子に「あ?」と鋭い視線を投げかけた。姿勢を正そうともしない横柄な態度に怯むわけなく「爆豪さん!」と発目はにこやかな笑顔をリターン。
/ 44ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp