第5章 炎のゴブレット
「全く警備は何をしていたのかしら」
ハーマイオニーが新聞を見ながらぶつぶつ文句を言う。
「万全だったって。だから大騒ぎしているんだよ。」
パパが言ってたとロンがもぐもぐさせながら言う。
「それにしても、本当になにもなかったんでしょーねー?ハリー?」
「えっ?な、なにが?」
「イヴとよ!ふたりしていなくなったと思ってこっちは必死に探してたのに、いざ見つけると二人とも密着して!」
「だから、それはイヴが逃げようとして支えてくれてただけだってば!」
もう何回目のやり取りだとため息をつくハリー。
「何言ってんだよハーマイオニー。あのイヴだぜ?ありえないよ」
「あーら。そのあのイヴのファンクラブに入ったのはどちら様でしょーね」
ハーマイオニーの一言で飲んでいた水を吹き出すロン。
「な、な、な!なんで知ってるんだよ」
「ジニーからきいたのよ。安心して。イヴはしらないわ。」
ロンはチラッとイヴをみる。
「まあ当然ね。あんな綺麗で可愛くて、おまけに性格もいい子がモテないはずはないわね。あらハリー何をニヤニヤしてるの?」
「べ、別になにも」
そのときドアが開いて、ハーマイオニーの関心がそちらへと向いたのでほっとするハリーだった。