第5章 炎のゴブレット
そして次の日、ハリーとハーマイオニーが来た。そしてそれからの一週間は瞬く間に過ぎていった。
「おはようイヴ。もう準備できてるの!?起こしてくれればよかったのに」
「おはようハーマイオニー。ドキドキしちゃって眠りが浅かったの。時間までまだだからもうちょっとゆっくりしててもいいよ。」
「いいえ。ジニーを起こして準備して、早くロンたちを起こしに行かなくちゃ。絶対時間通りに起きてこないもの。」
ハーマイオニーの言ったとおり、時間ぎりぎりになってもロンたちは起きてこなかった。みんなすでに朝ご飯を食べている。ちなみにハーマイオニーの髪のセットに時間がかかって早めには起こしに行けなかったのは秘密。
「あなたはハリーをお願い。私はロンを起こすわ」
ハーマイオニーは問答無用でロンを揺すった。笑いながらハリーを見ると、うなされているようだ。冷や汗がすごい。
「ハリー?ハーリー!」
呼びかけるとびくっと反応し、驚いたようにこちらを見る。
「うなされてたよ?大丈夫?」
「…………あいつが…………また殺した……」
うわ言のようにつぶやくハリー。
「………誰を?」
「……マグル」
「……誰が?」
「………あいつだ……」
「ハリー!!!!朝よ!!!!イヴも何ぼんやりしてるの!時間に遅れちゃうわ。」
ハーマイオニーに怒られる。
「あ……うん!ごめん!」
やっと起きてきたロンは私とハーマイオニーを見るなり顔を真っ赤にして叫ぶ。私は笑いながら再びハリーに視線を戻すと、目を開いた。ハリーは困惑と不安を表すような表情をしていたから。
「ハリー?大丈夫?」
「…………………うん。大丈夫だよ」