第5章 炎のゴブレット
その後は特に差し支えない話が続いた。マルフォイの話。マルフォイの話。家の話。ってな感じに。マルフォイは自分の話になるたびに恥ずかしそうに俯く。気がつくと、もう夕暮れになっていた。
「…………おおっ!時が経つのは早いものだな。泊まっていかれるかね?我々としてはぜひそうして欲しいと思うのだが………。」
「すみません。この後、約束約束合って………」
「約束?」
「はい。えっと………」
ウィズリーさんと仲が良くないって聞いたから、少し迷った。だが、約束のことを聞いて来られ、
「ウィズリーさんに……」
と言うと、途端に顔色が変わった。
「そうか。君はウィズリー家の息子と仲がよかったんだったね。忠告しておくよ。彼らとは付き合わない方が…………」
「あなた!」
マルフォイのお母様が咎めるように遮った。
「…………失礼。余計なお世話だったようだ。今日は来てくれてありがとう。また来てくれたまえ。」