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呪われた運命の魔女

第4章 シリウス・ブラックとの出会い


聞いたところによると、シリウス・ブラックは談話室の中に入ったみたいだった。グリフィンドールの中は酷い有様だったみたい。

太ったレディによると、最初寝ぼけてたレディは合言葉を言われ談話室の中に入れたけど、出てきた時にそれがブラックだと気づいて大声を出そうとしたところでやられてしまったよう。

合言葉をいうとき、ブラックは白い小さな紙を見てたんだって。それでマクゴナガル先生は大怒り。

「誰ですか!?この状況で、合言葉が書かれたメモを落とすような生徒は!!」

おずおずと手を挙げたのはネビルだった。

それからのネビルは可哀想の一言だった。合言葉を教えてもらえず、ほかの人が来るまで肖像画の前で待ちぼうけ。そんなとき、なるべく話相手になってあげる。ネビル、薬草学が得意だからためになるんだよね。

「……ねぇ、なんでイヴは僕の相手をしてくれるの?」

ってネビルに聞かれた。私が質問の意味が分からず首を捻ると、

「だっ、だって、僕どんくさいし。今回だってぼくのせいでおこっちゃったし…………おばあちゃんに怒られるし…………」

と半泣きだ。

「んー、なんでって言われると困るな。私はしたいからしてるだけだし。ほら、ネビルと話す機会なんてそうないでしょ?組も違うし。取ってる科目も違うし。」

「僕なんかとしゃべっても面白くないよ?」

「そう?私は面白いよ。おばあさまのお話とか特に。私おばあちゃんとかいないからさー。」

「そっか。イヴってそう……なんだっけ。」

「うん。だから羨ましいの」

「………僕も羨ましいって時ある。僕も両親がいないから。」

「ネビルもそうなんだ。」

「うん。僕の両親は、例のあの人と戦って死んだ。はりつけの呪文って知ってる?それで拷問をうけて死んだんだ。でもね、両親は絶対に一言も喋らなかったんだ。仲間を絶対に売らなかった。僕は誇りに思うよ。」

おばあさまにそう言われて育ったのだろうと、安易に想像できた。多分ネビルが淋しいや悲しいと弱音を吐く事に、あなたの両親は誇り高く死んだのだからあなたもその程度で弱音を吐いてはいけませんってなかんじで。

「…………でもさ、それでも………傍にいて欲しかったよね。」

「…………………うん。」

そしてネビルは声を押し殺して泣いた。私はその鳴き声がただ苦しくて、心の中でネビルに謝り続けた。
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