第4章 シリウス・ブラックとの出会い
「どうしたのだセブルス。慌てて。」
校長室に入ると、そこには魔法大臣もいた。私はぺこりとお辞儀をしたが、
「…………これが例の子か…………ダンブルドア、やはり私は反対だ。これじゃなんのためにアズカバンからディメンターを連れてきたのか…………」
と、魔法大臣は不可解そうな顔をする。
「わしは、セブルスと共にイヴを信用しておる。心配はご無用じゃ。」
きっぱりとダンブルドア先生が言った。
「だが、これの才能は闇の帝王そのものじゃないか!?入学前私が保護したハリーの宿にわざわざこれを送り込んだらしいな?ハリーを危険な状況にさらしたりなどして…………」
「失礼校長。少々お耳に挟んでおきたいことがあるのですが?」
スネイプ先生がわざとらしくファッジさんの話を遮った。
「おお、すまんの。それではこの辺で。」
少々不服そうなファッジさん。私のことを一瞥し、私から遠い道で帰っていった。
「………タイミングがわるかったようじゃの。」
「私は大丈夫です。これは避けられないことだって分かってるつもりですから。」
「…………それで一体どうしたと言うのじゃ。」
「それは、先ほど匿名でケインあてにこんなものが………」
スネイプ先生が手紙と琥珀のイヤリングを差し出す。
「ふむ………………イヴ、これに心当たりは?」
私は首を横に振る。
「ただの恩にしては珍しい純粋の琥珀をわざわざあげるとは思えないのですが。」
「そうかの?わしにはこれをくれた本人によっては感謝してもしつくせないほどのことをイヴがしてくれたから渡したようにも見えるがの。」
「ですがしかし………」
「そんなに気になるならば、ルーピン先生に調べてもらえばよかろう。わしにはその琥珀がイヴを傷つけるのではなく、逆に守ろうとしているように見えるがの。」
「………ケイン。これをルーピン先生に調べてもらうように言うのだ。いいな?」
「はい!分かりました。では、失礼します!」
私はそれを受け取って、ルーピン先生の部屋へと向かった。