第4章 シリウス・ブラックとの出会い
朝ごはんを食べている最中、すーが手紙を運んできた。
「ありがとう。スー。」
誰だろうと宛先を見ると無記名。不思議に思って表を見ると、[親愛なるイヴ殿]と書かれてある。でも、つづりが間違ってあった。首を傾げて中を見てみると、
[親愛なるイヴ殿。貴殿には先日危ういところを助けていただき誠に感謝しております。これであのときのご恩が返せるとは思っておりませんが、感謝の気持ちとして受け取っていただきたい。どうもありがとう。]
と書いてあった。
「先日?恩?誰かと間違えて………ないか。私の名前だし。スーこれ本当に私宛?」
スーに聞くとちょっと拗ねたように指をツンツンする。
「ごめんごめん。拗ねないで。ありがとね。」
撫でてあげると許してくれたようだ。すーと鳴いて、精一杯甘えた後自分の小屋へと戻って行った。
「んと、他に入ってるんだよね?…と。…………ん?これって………」
手紙の他に入っていたのは綺麗な琥珀の石の入ったイヤリングだった。
「うわー!それ、綺麗!誰にもらったの?彼氏??」
周りの女の子たちが感心を寄せて質問の嵐。
「違う違う。誰か分かんない人から郵便できて…………」
「なんの騒ぎだ。静かにしたまえ。」
あまりの騒ぎにスネイプ先生が登場。
「君か、ケイン。何事かね。」
「先生!イヴが誰かわからない人にプレゼントを貰ってました。」
「…………ほう。ケイン。見せなさい。」
スネイプ先生に渡した。先生はイヤリングをまじまじと見て、
「…………これは…………純粋の琥珀の石じゃないか。ケイン、手紙を見せなさい。」
と驚いた表情。私が渡した手紙を奪い取るように見る。
「これは吾輩が預かろう。闇の魔術がかかっとるやもしれぬ。みな席について静かに食事をしたまえ。ケインは吾輩についてこい。」
ざわざわとする中私はスネイプ先生について行く。ついていった先は、校長室だった。