第4章 シリウス・ブラックとの出会い
「ほんっと最低よあいつ!!あいつこそホグワーツの恥さらしだわ!!」
ハーマイオニーが怒りをあらわにして言う。ハリーも珍しく、顔を真っ赤にして怒っている。その中でもさらに顔を真っ赤にさせているのはハグリットだ。
「…………私何か怒らせるようなこと言っちゃったかなー」
「そんなこと言ってなかったわ!私聞いてたもの。」
「聞いてたの?」
「うっ、いやその。聞こえたのよ。」
「っていうかさ、マルフォイもドジなやつだよな。僕だったらあんなミスしないね。」
その場にそぐわないにやにやした顔でロンがいう。
「ミス?なんのことを言ってるの、ロン。あなたは親友が傷ついているのになんでそう飄々としていられるのかしら?」
ハーマイオニーの怒りの矛先がロンに向いた。ロンはたどたどしく、
「いや、だって、あいつイヴを今度に行くホグズミードに誘おうとしてたんだよ!」
僕聞いちゃったんだとロンは言う。ハーマイオニーの目が釣り上がる。私は慌てて、
「ハーマイオニー!私大丈夫だから。傷ついてないよ?」
と言うと、
「イヴ!君なんで怒らないの!?悔しくないの!?あんなこと言われてさ」
今度はハリーの怒りが爆発。
「んー、悔しくないって言ったら嘘になるけど……でも、マルフォイ言ったあと凄く泣きそうな顔したんだよね。本人もいおうと思っていったわけじゃないみたいだし。だからもういいかなーって。でも、みんなが怒ってくれてすごく嬉しかった。ありがとう。」
えへへと笑うとみんな呆れた顔をする。
「お人好しにもほどがあるわよイヴ。あなたいつかきっと酷い目に合うわよ」
「まっ、そこがイヴのいいところなんだけどね。」
「怒ってた自分が馬鹿らしく思うよ。」
「はっはっはっ。いいじゃねーか!」
ハグリットの家が笑いに包まれた。