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A Necessity Named Chance

第3章 事件発生



〜♪
 午後8時少し過ぎ、夕飯を作ろうとしていると携帯が鳴った。翔さんからの電話だ

「もしもし」


『昴さん!さっき仕事が終わったんだけど、今から会える?』

「はい、大丈夫です」
 今日でこの関係を終わりにしないといけない。やっぱりアイドルと一般女性は関わっちゃいけないから


『良かった。もう夕飯食べた?』

「今から作るところ」


『じゃあ家行くわ。俺の分も作れる?』

「いいけど」


『弁当食べてないんだよ、急いでたから。助かる!そろそろ着くと思うから』

「待ってるね」
 私はそう言うと電話をきった

 翔さんの分も作るとなると、どうしようか。手を抜くわけにもいかないし、いい思い出で終わりたい。しかしあまり冷蔵庫の中に入ってなかったため、豪華には出来ない。この間、オムライスが好きって言ってたしオムライスで良いかな



ピンホーン
 オムライスが出来た頃、家のチャイムが鳴った。モニターを見ると、帽子にマスクの人がいた

「どちら様ですか」
 分かってるけど聞く。違かったら大変だから

《…櫻井です》

「はーい、今開けるね」
 私は家の鍵を開けて、ドアを開けた

「いらっしゃい」


「おじゃまします」

「翔さん、そこに座って」
 床に座布団を敷き、そこに座ってもらう。座ったことを確認してから、オムライスを運んだ

「今日はオムライスしか作れなかったの。ごめんね」


「オムライス好きだよ。ありがとう」

「どういたしまして」
 このままの関係でいたいのに、もっと翔さんのこと知りたいのにどうして離れないといけないんだろう。時間が止まればいいのに…

 食事が終われば、私達の関係も終わる。楽しかった時間も終わり。最後は笑顔で終わらせないと…


「…大丈夫?少し暗いけど」

「大丈夫だよ。味どう?」


「美味しいよ。本当に料理出来たんだね」

「何それ。酷いなぁ、翔さん」


「ごめんごめん」
 謝る翔さんがなんか可愛くって、笑ってしまう


「笑ってた方が可愛いよ」
 そんなこと言われたら離れたくなくなるじゃん…
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