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A Necessity Named Chance

第4章 カップル成立




 翔くんと付き合い始めてから数日が経った。毎日電話はしているが、会えたのは告白された日が最後だった。だからなのか、今日の夕陽はいつも以上に綺麗に見える

 会えない日が続くほど、会いたい気持ちは大きくなる。でも、翔くんは私と違って忙しい。だから我慢するんだ。いくら我慢したところで、この寂しさは無くならない。私はここ一週間、寂しさを紛らわすかのように仕事をし、家に居る時間を短くした。今日もそのつもりでいる

由佳
「昴さん!最近仕事の量、多いですけど大丈夫ですか?」
 由佳さんが心配してくれてる

「全然大丈夫だよ。家に早く帰っても、寂しくなるだけだしね」

由佳
「昴さんって、一人暮らしでしたっけ?」

「うん、そうだよ。一人暮らし。だから余計、寂しく感じちゃって…」

遠野
「んじゃあ今日は、櫻庭の家に行って3人で飲むか!」
 いや、待ってくれ。それは親切ではなく、ただの迷惑だ

由佳
「その3人の中にもしかして私、含まれてます?」

遠野
「当たり前だろ」

由佳
「昴さんの家にはお邪魔したいですけど、今日彼氏とデートなので無理です☆」
 だから今日、そんなにオシャレしてるんだ。良いな、会えるって…

遠野
「それは俺たちに相手が居ないの知ってて言ってるのか!?」

由佳
「いや、この中で相手が居ないのは遠野さんだけですから」
 あれ?私、彼氏いること言ったっけ?

遠野
「…は?何言ってんだよ。嘘だろ?なぁ」

由佳
「嘘じゃないですよ〜!だって昴さん、いっつも携帯見て笑ってますし。前よりも綺麗になってますし」

「由佳さん、よく見てるんだね」

由佳
「そりゃあ、気になりますよ。社員の恋ですもん!」
 由佳さん、楽しそうだなぁ。ニコニコしてる

遠野
「俺だって恋はしてるぞ!…片想いだけど」

由佳
「告白のタイミングを伺ってたら、出来ずに失恋決定ですもんね。可哀想に(棒)」

遠野
「お前なぁ!大体、告白はタイミングが…」

由佳
「あ、時間なので失礼しまーす!では」
 タイムカードを押して、出ていった
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