第3章 事件発生
アパートの前に翔さんの車が留まっていた。近くに行ったが翔さんは気付いてないようなので、窓をコンコンとノックした。そしたら翔さんは助手席の窓を開けた
翔
「遅くなってごめんね。乗って?」
私が後部座席のドアを開けようとすると「なんで後ろなの。ほら、隣に乗って」と笑いながらドアを開けた
「でも…」
翔
「大丈夫だから」
「分かった」
私は助手席に乗り、ドアを閉めた。そしたら車を発進させた
翔
「予想以上に長引いちゃって」
「大丈夫だよ。それくらい予想してたし」
翔
「…いつもそんな格好で仕事行ってるの?」
「え、変かな?」
頑張っておしゃれしたんだけどなぁ
翔
「ううん。あの、その、えっと…」
翔さんの顔がどんどん赤くなる
「ん?」
翔
「……可愛い」
「ありがとう」
翔さんは言うの慣れてると思ってたんだけど、やっぱりヘタレなのかな
お店に着くと翔さんは助手席側にまわり、ドアを開けてくれた。執事みたい
「ありがとう。なんか、執事みたいだね」
翔
「それでは行きましょう、お嬢様」
翔さんは私の手をとり、お店の中に入った
店員
「いらっしゃいませ。こちらへどうぞ」
店員さんの後をついて行くと、個室へ案内された
店員
「それでは」
そういうと店員さんは去っていった
「いつも翔さんってこういう感じのお店に来るの?」
翔
「まぁ、そうかな。俺、料理できないから」
「外食もいいけど栄養バランス気をつけてね」
翔
「わかってますよ。昴さん、飲む?」
「ううん、今日はいいや。翔さんは飲まないのに私だけ飲むのも嫌だから」
翔
「そう?じゃあ、食べるもの決めちゃおっか」
「うん」