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〜Lemon Candy Story〜

第11章 -恋心-(及川徹)[後編]


-及川side-


はぁ…。
勢いで言っちゃったけど、
タイミング…ゲロマズだったよね⁈


向こうからしたら、
彼女と別れた直後だし…。


捻挫した時、
すみれちゃんに優しくされて…
ちょっと甘えが出ちゃったかな。


やっぱりあんなこと
引き受けなきゃよかったかな…。


…にしても、あのコ…
なんかしそうだし気をつけなきゃ…。


次の日、朝練は出ないはずなのに、
結局いつもの時間に目が覚めて、
いつも通りに家を出ると、
開口一番岩ちゃんに怒鳴られた。


「及川!てめぇなんでいるんだよ⁈」


「もう。岩ちゃん‼︎
朝の挨拶は”おはよう”からだよ☆」


「そんなんどぉでもいいんだよ‼︎
お前、練習するつもりか⁈」


岩ちゃんが本当は
心配してくれてるのはわかるけど、
もう少し優しく言ってほしい。


「しないよー。
目が覚めちゃったし、
せめて行く時くらいオレがいないと
岩ちゃん、淋しいでしょ☆?」


「あん⁈むしろラクだっつーの!」


そんなこと言いながらも、
岩ちゃんはいつもより
ゆっくり歩いてくれていた。


「お前、それより…」


「なぁにー?」


「檜原に告ったんだってな。」


…⁈


「な、な、なんで知ってるの⁈」


「昨日本人に聞いた。」


ですよねー。
オレ、誰にも言ってないし、
知ってるのは当の本人のすみれちゃんと…


「誤解…解けんのか?
つか、そもそも
お前が安請け合いするからだなぁ…」


「わかってる‼︎わかってるってば‼︎
反省してるよ。ちゃんと
すみれちゃんにも話すから…。」


って岩ちゃんに言っていると、
反対側からマッキーとまっつんが来た。


「うぃーっす。って、及川⁈」


「及川、ついに告ったんだってな!」


「なんで2人まで知ってるの⁈」


「昨日3人でいる時に、
すみれから聞き出したから。
お前さ、すみれにちゃんと…」


「わかってる!今岩ちゃんにも
言われてたトコロ。
すみれちゃんにちゃんと話す。」


オレはマッキーのことばにかぶせ、
さっき岩ちゃんに言ったことを
もう1度言った。


「ならいいけど。」


「頑張れよー。」


体育館に向かう3人と別れ、
オレは先に教室に向かった。


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