• テキストサイズ

〜Lemon Candy Story〜

第46章 -運命-(及川徹)[完結編]


檜原さんが慌てふためくのが、
なんだか可愛い。


「ははっ‼︎そんな慌てなくて大丈夫ですよ♪
みーんなそう思ってるんで(笑)」


「…それなら、安心ですね(笑)」


「でも、すげぇ周りのコト考えてる
いいヤツだから、憎めないんですけどね(笑)」


「……‼︎そんな感じ…ですね。」


雑談をしながら、資料や手帳を片付けていると、
檜原さんが声を掛けてきた。


「あ…ネズミーお好きなんですか?」


「あぁ…。」


檜原さんが気付いたのは、
手帳の内側のオレのイニシャル。


筆記体で「T.Hanamaki」と書いてあるのだが、
先っちょが
実はマッキーマウスのシルエットになっている。


「奥さんが好きで。
コレも奥さんからのプレゼントなんです。」


「そうなんですね。
シンプルなのにさりげなくてステキです。」


「ありがとうございます。」


そう…
もちろんオレも気に入ってるから使っているが、
実はコレ、女性ウケがハンパなく良い。


あ!別にウケたいわけじゃないし、
このコトも嫁に話してある!
むしろ女性ウケするって言ったら、
なんか喜んでたし。


「ネズミーランドもよく行かれるんですか?」


そして、こういう雑談にも役に立つ。
話が広がりやすいのだ。


「まぁ、たまに記念日とかに。
ベタで恥ずかしいんですけど、
初デートもプロポーズも、
ネズミーランドなんです。」


「いいですね。憧れちゃいます。」


「奥さんが男前で…(苦笑)
あそこ、初デートで行くと
別れるとか言うじゃないですか?なのに、
『別れたらそこまで‼︎今行きたいんだもん‼︎』
とか言われたら、
こっちも引き下がれないっていうか…(笑)」


「でも、それでご結婚までされたんだから、
すごいですよ。」


「檜原さんはあまり行かれないんですか?」


この話を振ってくるってコトは、
キライではないんだろうと思い、
オレも聞いてみる。


「…そうですね。
好きですけど…なかなか行かないです。」


…?なんか…間があったような…。


「最近"眠れる森の美女"も実写化したから、
今、プリンセス系のイベントだし、
いつも以上に女性好みだと思いますよ。」


「なにが女性好みなの?」


「「…⁈」」



/ 579ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp