第46章 -運命-(及川徹)[完結編]
-及川side-
だいぶ心を開いてくれたと思ってたのに、
あんな返しをされるとなんだか落ち着かない。
落ち着かないというか、ちょっとイライラする。
L○NEだって、
相変わらず必要最低限しか返信ないし。
オレがLIN○すれば、
女のコはだいたいオレの予想通りの
返信をくれるけど、
檜原さんの返信はまったく予想がつかない。
まったくもう‼︎
2人きりの時はあんなに可愛かったのに‼︎
仕事の合間の雑談は、
彼女も楽しんでいるように見えるのに‼︎
なんでオレがするコトするコト、
なんか裏目に出てるのさ⁉︎
あのお菓子だって、黒尾くんがあげたら、
彼女は頬を赤らめて素直に受け取っただろうか?
彼女がオレに見せる表情と、
黒尾くんに見せる表情は…違う。
窓の外から見た
黒尾くんと話している彼女の表情は、
オレと話している時よりも柔らかく見えた。
てゆーかっ‼︎
そもそも今まで攻略した女のコの中に、
こんなタイプいなかったし‼︎
そもそもオレはあずみが好きだったんだし!
あずみに彼氏できちゃったけど…
オレ、なんでこんなに悩んでんだろ…
別に檜原さんに固執する理由なんてないのに…
でも、他の女のコからの予想通りのLIN○より、
檜原さんからくる予想できない
そっけないLIN○のほうが嬉しいんだ。
オレの予想通りの反応の女のコたちの笑顔より、
思いもよらないトコロで見せてくれる
檜原さんの笑顔のほうが嬉しいんだ。
檜原さんに出会うまでは、
あずみのコトは意外と引きずっていたけど、
今は全然平気だった。
はぁ…
なんでこんなに悩むかって…
ほんとはわかってんじゃんか…