第45章 -運命-(及川徹)[後編]
及川さんが指定してきた
1回目のデート(及川さん曰く)の場所は、
及川さんちだった。
”たこパしよーよ♡”
♡マーク付できたLI◯Eに嫌な予感しかせず、
”どこでですか?”と送ると、
”及川さんち♪”
と、案の定、送られてきた。
”イヤです‼︎”
”じゃあ、檜原さんちならいーの?”
”もっとイヤです‼︎”
”えー?
だって、4回デートしてくれるんでしょ?”
”だからって、家じゃなくても‼︎”
”「おウチデート♡」っていうじゃない♪”
付き合ってもいない女を、
簡単に家に入れるとか…
及川さんも男だし、あわよくば…とか、
思ってるのかな…。
でも、”あわよくば”狙いで
わたしに目をつけるのも的外れだし…
彼女いないとは言っていたけど、
及川さんなら、選びたい放題だろうし…
わたしのせいで止むを得ず、及川さんちに
一度泊まってしまったのは事実だけど、
なんか…軽い。
わたしが色々考えすぎて、
返信できないでいると、
及川さんからさらに送られてきた。
”じゃあ、たこパできないじゃん‼︎”
”そんなにたこ焼き食べたいなら、
銀◯コでいいじゃないですか‼︎”
”家でやりたいんだよー‼︎”
”それなら他当たってください‼︎”
”もう岩ちゃん達にも言っちゃったのにー”
え…?岩ちゃんて…
”岩ちゃんとひろちゃんと春人くんも来るよ。
岩ちゃん、昼間なら大丈夫だからさ。”
それ‼︎早く言ってよーー‼︎
二人きりじゃないし、昼間なら…
”もしかして、二人きりだと思ってた?”
…っ⁈
絵文字も何もなかったけど、
連投されてきた文面だけで、
及川さんのふふん♪としている
してやったり顔が目に浮かんで、腹がたつ。
”思ってません‼︎
わかりました‼︎行きます。”
あ…行くって送っちゃった…
”じゃあ、日曜日10時半にウチの駅でー。
お迎えに行くね♡”
やっぱやめたは無し‼︎と言うかのように
すぐに及川さんから返信がきてしまう。
”一人で行けます。”
”一人で来れちゃうと、岩ちゃんたちに
ウチに来たコトあるのバレちゃうよ?”
……。
”10時半に駅で…お願いします。”
”OK〜♪楽しみにしてるね♡”