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〜Lemon Candy Story〜

第42章 -運命-(黒尾鉄朗)


-すみれside-


「あの…?お二人は…?」


「…青西建設の担当さん…っス。」


「えっ⁈」


「な?やっぱり知ってた(笑)」


2人のやりとりにわたしがポカンとしていると、
黒尾さんがため息をつきながら答えてくれた。


「及川さんだったんですか⁈」


「欲求不満ならオレが相手したげるって
いつも言ってるじゃない♪すみれは
オレと部が離れてそんなに淋しかったのかい?」


「お…及川さんっ‼︎
変なこと言うのやめてくださいっ‼︎
黒尾さんに誤解されちゃう‼︎」


カフェで出会った人と再会して、
ドキドキしてる時に限って、
及川さんに会うなんて…‼︎


「何?檜原さん、
オレに誤解されたくないくらい、
オレに興味持ってくれたの?
うっれしーなー♪」


「えっ⁈あ…あの…っ…」


まさかの黒尾さんのことばに、
思わず自分の頬が赤くなるのがわかった。


「なになにー?やっぱり逆ナンだったの?」


いつのまにか
隣の席に及川さんが座っていて、
追い打ちをかけてくる。


「ち…違いますっ‼︎もうっ‼︎
2人してからかわないでくださいっ‼︎」


「「あははっ…(笑)」」


「すみません。
檜原さん、可愛かったから、つい…(笑)」


か…可愛いっ⁈


黒尾さんのことばにドキッとしてしまうけど、
黒尾さんは大笑いしていた。


やっぱりからかわれてるーー‼︎
なんか、黒尾さん、
ちょっと及川さんと同種な気がしてきたよ…。


「ちょっと‼︎黒尾くん‼︎逆ナンじゃなくて、
黒尾くんがナンパしてたのー?
オレのすみれなんだからねー?」


「…っ⁈(は⁈マジかよ…)」


及川さんはいつもの調子で、
隣からわたしの肩に手を回してくる。


「及川さんっ‼︎肩…っ‼︎」


もちろん、
すぐに及川さんの手をペチンッとして、
わたしは黒尾さんに向き直った。


「違いますっ‼︎あの…及川さんは先輩で、
去年まで同じ部で…」


「ちぇっ。
ほんとのコト言わなくてもいいのに。」


「…なんだ、よかった。」


え…?今の、どういう意味…?


「あ!今の何⁈
やっぱりすみれのコト狙ってたの?」


及川さん、ナイス‼︎
気になった黒尾さんのことばを
すかさず及川さんが拾ってくれた。

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