第37章 -好み-(黒尾鉄朗)
「でも、やっぱり男は
おっぱい好きだよなー。
なぁ?黒尾ー♪」
「そりゃ、まぁなー。
ないよりあるほうがいいわな。」
オレはさりげなく、
赤葦とすみれの間に入り、
すみれの胸元をジッと見つめる。
すみれはまぁ…意外と…ある。
やっぱ来年は海かプール…
いや、まだ今年行けるか⁈
「クロッ‼︎もう‼︎
澤村くん、助けてー‼︎」
すみれは今まで発言していない
澤村の後ろへ逃げた。
「澤村くんもまだ猫かぶってるだけで、
絶対ムッツリで
おっぱい星人だと思うぞー?
烏のクセに猫かぶってやがるー!」
「え⁈澤村くん、そうだったの⁈」
木兎のことばで、
すみれは澤村からも離れたが、
行く宛がなくなってオロオロしている。
「は⁈いや…オレは…‼︎」
やっぱり木兎もそう思うか…。
すみれを澤村に
近づけんのも危険だな。
「じゃ、すみれさんは
男のどこが好きですか?」
「え…?」
突然赤葦から、すみれに逆質問。
まぁ…すみれの好きなのは…
「おっ‼︎いーじゃん‼︎
すみれ、どこがいーんだ?」
木兎もノリノリですみれに聞く。
「え…?えっと…うーん?腕?」
「「「腕ーー⁈」」」
「…と、腰?」
「「「腰⁈」」」
単純な男どもは、それぞれの
腕や腰を触って確かめている。
「うん。筋肉質な腕とか…筋?
なんかムッキムキじゃなくて、
適度な筋肉で…」
「じゃあ、この中なら誰⁈」
「え⁈この中…⁈」
突然の木兎のことばに、
すみれは一瞬オレに視線を向けた。
「やっぱオレ⁈オレだろ⁈」
「木兎さん、それ、すみれさん
選んでないですから。
それじゃ、強制です。」
アホな木兎を赤葦が呆れて制する。
「うーん…」
戸惑いながらも考え込むすみれを
男4人でジッと見つめる。
「あの…えっと…うーん…
月島クン…かな。」
「「「「は⁈」」」」
「ツッキー⁈」
「あぁ。女子は好きそうですね。」
「月島、大人っぽいしなー。」
木兎はでかい声で驚き、
赤葦と澤村はへぇっと冷静だった。
つぅか、ツッキー今いねぇし!
つぅか…そこはオレじゃねーのかよ⁈