第35章 -相談-(金田一勇太郎)****
「で?なんなの?」
「あのね、わたし、ほんとに
ほんっとーに勇くんのことが
大好きなんだよ?」
「それさっき聞いた。」
「いつも勇くんから
おはよーのLI○Eくれるしね、
わたしが朝起きれなくて
既読にならないと電話してくれるし。」
「へぇ。
(…それって金田一のこと
体良く使ってるだけなんじゃ…)」
「夜も絶対電話くれて、
すんごく優しい声でおやすみ♡って
言ってくれるんだよ♡」
「ふーん。
(今度そのネタで金田一のこと、
からかってやるか…)」
「バレーしてる時は
すんごくカッコイイのに、
普段はそれを鼻にかけたりしないし、
威張らないし♡」
「あっそ…。
(やっぱりのろけじゃんか。)」
英はつまらなさそうだけど、
一応話を聞いてくれていた。
だから、わたしは
本題に入ることにした。
「でもね、だから…
勇くん、モテると思うの‼︎」
「は⁈いや、それはないだろ?
(金田一よりはオレのがモテるぞ…)」
「あのね、勇くん、今日、
他のクラスの女のコに…
呼び出されてて…」
うぅ…自分の口で言うのも辛い
「はぁ⁈あの金田一が⁈」
「…うん。」
「へぇ。やるじゃん、金田一。」
「全然やらないよ‼︎英のバカー‼︎」
わたしが真剣に悩んでいるのに、
軽口ばかりの英…。
わたしは英の腕にパンチをした。
「いてっ…。告白ってなぁ?
おまえもされてんだろ?」
「う…。全部断ってるもん。
勇くん、
もうわたしに飽きちゃったのかな…」
勇くんと付き合ってることは
皆知ってるはずなのに、
なぜだかいまだに
告白されることがあるのは事実…
でも、勇くん以外興味ないもん‼︎
「…♪なぁ?」
やる気のない英が
急に身を乗り出して話し掛けてくる。
「なぁに?」
「金田一が本当に告られてて、
そっちの女に乗り換えたら…
すみれ、どうする?」
「えっ⁈」
勇くんが…⁈そんなの…ヤダ…
考えただけで、
ジワリと涙が溢れてくる。
「おい…泣くなって…」
英が慌てて頭をポンポンして
慰めてくれるけど、
悲しい気持ちは止まらない。
「じゃあさ、すみれ、
金田一なんかやめてオレにしとくか?」
…っ⁈
そう言うと英はわたしに顔を寄せてきた。