第4章 -夢中-(花巻貴大)*
ちょっとイロイロ後悔した
すみれちゃんとの初対面だったけど、
オレは今スマホとにらめっこしていた。
…なんて送るべきか…?
あの後は、またすみれちゃんも
少しずつ話してくれて、
笑顔を見せてくれていた。
最後に凛ちゃんに促され、
オレとすみれちゃんは
連絡先を交換した。
必然的にメッセージアプリに
”新しい友達”として、
すみれちゃんが登録されていた。
すみれちゃんの画像は、
よっぽど気に入ってたのか、
あのファミレスのシューパフェだった。
可愛くデコってある。
いや…それは今はいいんだった。
画像より、なんて送るか…だ。
仲良くなれそうだったのに…
あの”あ〜ん”にノってしまったのは、
やりすぎだったか…?
いや、でも、その後は、
また普通に話してくれたし…
ピロン♪
…っ⁈
持っていたスマホが突然鳴り、
慌てて見ると、
なんとすみれちゃんからだった。
やべっ…
ソッコーで既読になってんじゃん…
オレ、めっちゃ待ってた奴じゃん…
でも、嬉しかった。
まさかすみれちゃんから
先に送ってくれるとは、
思っていなかった。
『檜原すみれです。
今日はありがとう♪
花巻くんと話せて、
とっても楽しかったです(^^)
それに、なんといっても、
シューパフェ好きな人と出会えて
嬉しかったです♪また一緒に
シューパフェ食べたいね(^^)』
よかったぁ‼︎
嫌がられてなかったのか⁈
”楽しかった”とか”また一緒に”とか、
嬉しすぎだろ…っ。
テンション上がり過ぎそうに
なるのをおさえ、オレは返信した。
『オレもイチゴのシューパフェ
初めてで、めっちゃ興奮した!
こちらこそ、ありがとう!
オレもまたすみれちゃんと食べたい。
月曜なら、部活オフだから、
今日の時間なら大丈夫だよ♪』
それから、オレは、
初めてのメッセージが嬉しくて、
何度も何度も読み返していた。
あれ…何度も読み返してるのに、
返信がこない…。
いや…返信はきて…それで…
すみれと…
「貴大ー?」
「ん…っ?んぁ…?」
「もー。貴くーん?貴ちゃーん?」
「んん…うわぁっ…すみれっ⁈」