第4章 -夢中-(花巻貴大)*
「そうそう!よく知ってるね♪」
オレの好きなバレーを
すみれちゃんも知っていて、
オレは嬉しくなった。
「お姉ちゃんがバレーしてるの。
わたしは応援専門だけどね。」
すみれちゃんに応援されたら、
百人力だろうなぁ…。
「お待たせいたしました。」
そんなコトを考えていると、
お待ちかねのシューパフェがきた。
ちなみにシューパフェとは、
フルーツパフェのトッピングに
ミニシューがたくさん載ってるヤツ。
ここのシューはなかなかうまい。
「「いただきまぁす♪」」
女のコ2人は美味しそうに
それぞれのスイーツを食べ始めた。
いちごに変更した
すみれちゃんのパフェは、
見た目はオレのと変わらない。
「1つ食べる?」
「マジ⁈いいの⁈」
オレの視線に気付いたのか、
すみれちゃんがニコッとして、
オレに聞いてきた。
「うん。もちろんだよ♪はいっ。」
「やりぃっ。ありがとっ!」
すみれちゃんがシューを1つ手に取り、
オレの皿に載せようとする。
「すみれ、あ〜んてしてあげたら♪?」
「え…っ⁈」
突然凛ちゃんが言う。
すみれちゃんは真っ赤になって、
シューを持ったまま固まっていた。
「じゃ、も〜らいっ♪」
パクッ♪
「えっ⁈」
オレはシューを持った
すみれちゃんの手首を掴み、
そのままシューを食べた。
「うまっ♪すげぇ♪
コレ、ちょーうまいじゃん!」
やべぇ!
今まで知らなかった!!
なんでコレが裏メニューなんだ⁈
「花巻くん、積極的〜♪」
「花…おまえなぁ…」
「ん?」
松に呼ばれて松の視線の先を見ると、
すみれちゃんがまだ固まっていた。
「あ!ゴメン‼︎」
初対面の女のコに、
オレは何やってんだ⁈
あんま意識せずにやっちまったけど、
よく考えたら普通やんねーよな。
チャラいとか思われるか…?
「あ…えっと…ううん。」
すみれちゃんは赤くなったまま、
下を向いてしまい、
あまり喋らなくなってしまった。
やべぇ…
絶対引かれた…嫌われた…