第31章 -冷静-(赤葦京治)
「な…なに⁈」
「はぁぁ…オレも行く。」
「えっ⁈あ…うん。」
「でも、目の毒だから、
海に行く時はなんか上に着るように。」
オレは自分のカバンから
部活のジャージを取り出し、
すみれの肩から掛けた。
それはそれでなんかヤバいが…。
「下も…ショートパンツとか、
ちゃんと履くように。」
オレのぶかぶかのジャージを着た
すみれの太ももが妙にいやらしかった。
「そ…そんなに似合わない⁈」
でも、ずっと黙っていたすみれが、
突然叫んでオレのジャージを脱ぎ、
また水着姿になり、
泣きそうな表情でオレを見つめていた。