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〜Lemon Candy Story〜

第23章 -キス-(花巻貴大)


-すみれside-


花巻くんに突然キスをされ、
わたしはその場から
走って逃げ出してしまった。



なんでキスしたの?
わたしのコトどう思ってるの?
なんでわたしが、
岩泉くんを好きだなんて…
なんで?なんで?



聞きたいコトはいっぱいあった。



でも…




謝るってコトは…





ドンッ‼︎




「おわっ…ぶねぇ…」


「きゃっ…ごめんなさい‼︎」


「檜原⁈」


とりあえず、屋上から離れるコトしか
考えていなかったわたしが
ぶつかった相手は岩泉くんだった。


「岩泉…くん…」


「…⁈おまえ、泣いてたのか⁈」


「…っ⁉︎な…泣いてないよ。
あ…わたし、行かなきゃ…」


ガシッ…‼︎


岩泉くんに腕を掴まれてしまい、
動けなくなってしまう。


「あのなぁ⁈
さすがのオレでもわかんだから、
そのまま教室戻ったら、
もっといろんなヤツに聞かれるぞ?」


…‼︎それはダメ…。
それに泣いてたコトが
花巻くんにバレたら、
きっと心配させてしまう。



あ…でも…心配なんか…しないかな…



そうやってウジウジ考えてしまうと、
またジワリと涙が溢れてきてしまう。


「…っ⁈おい⁉︎だから、泣くなって!
つぅか、何があったんだよ?」


「わ…わかんない…」


「はぁ⁈」


そ…そりゃ岩泉くんも呆れるよね。
自分でも呆れてしまう。


「失恋…しちゃった…かも。」


「…っ⁈マジか…」


岩泉くんはポカンとしていた。


「…。とりあえず、
次の時間は保健室行っとけって。
おまえのクラスのヤツに
言っといてやっからよ。」


「…ありがとう。ごめんね。」


「バーカ!謝んなって。」


そう言って岩泉くんは、
わたしの頭を軽くこずいた。


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