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きっと君は

第6章 最近章名を考えるのがめんどくさくなってきた夜天です


荷物の確認やら何やらを
一通りすませて一息つく。

(あ、そういえば。)

神にもらったタバコがポケットに
入ったままだったことを思い出した。

自室からジッポーを取ってきて
ベランダに出る。

この高さなら外に出て吸っても
バレないだろう。

タバコに火をつけ、手すりに肘をつく。
なんだか久しぶりに
肺に煙を入れる感じがする。

(バタバタしたけんな)

吐き出した煙が風に乗って消えていく。

「未成年の喫煙は法律で
禁じられてんねんで」

反射的に声の方へ顔を向ける。

嘘だろ。


濃い青色の髪。
独特の低音ボイスの関西弁。
顔には胡散臭い丸メガネ。

忍足侑士。

「見つかったら捕まってまうで」

「わりぃ。」

そう言い、付けたばかりのタバコの
火を消した。
なぜ私は謝ったのだ。

その前に何でこいつが
隣の部屋のベランダにいる。

「や、ええねんけど
見つからんようにしいや」

こいつは私の中でそれなりに
上位に位置するくらい
好きなキャラだった。

けど、これでは話は変わってくる。
実際にいると、そのヘラヘラした
作り笑いの仮面を全て
剥がしたくなってくる。

「隣に越してきた人やろ?
名前は?」


「東堂希紗。」


「希紗な。
俺は忍足侑士ゆーねん。
お隣同士よろしゅうしょうな」
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