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きっと君は

第5章 てぃーたいむ


「でっけー。」

切原が感嘆の声をあげる。
まぁ確かに。それは私も思う。
どこの金持ちだよ。
いや、金はあるのだが。

「どーする?
運んでくれたお礼にっつーことで
お茶でも飲んでいく?」

さすがに初対面の奴の家に
上がるなんてことはしないか、と
言ってから気がついた。

「まじで!?やりぃ!!」

「ちょ、丸井先輩!?」

これは予想外。
考える暇もなく即答する丸井は
渋っている切原を引きずるように
マンションの中に入っていく。

(荷物重いがやなかったんかい)





「うわぁ、スッゲー広いな」

部屋に上げると難しい顔をしていた
切原も声には出しはしないが
丸井のそれに同意するように
驚いた表情のまま頷いた。

「どっかテキトーに座って。
コーヒーとコーラどっちがいい?」

「俺コーラ!」

「俺も先輩と同じで」

スポーツ選手、それでいいのか。

「わかった。
シュークリームならあるけど
切原いる?」

「えー!何で赤也だけ!?
俺にはねーのかよぃ!」

「お前はさっきのチーズケーキあんだろ。
早く食わねえと溶けちまうぞ。」

そうだった、とでも言うように
急いで自分の荷物からそれを
取り出している丸井。

(それ買うために来たのやないのかい)
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