• テキストサイズ

姫と紫煙の蝶

第2章 江戸と祭り



「んっ………」

彩菜は目を覚ました

そして、布団から上半身を起こし、伸びをした


「……………」

伸びし終わった彩菜は、そのまま机に置いてあったかんざしを眺めた

「……ゴメンね。大切にするって言ったのに」

そう言って、彩菜は悲しい表情を見せた


彩菜は、かんざしを一度も使う事はなかった

大切な人から貰ったかんざし

それを今の穢れた自分が、着けてはいけないと思っているからだ

せめてもの想いで、彩菜は懐に忍ばせるくらいしか出来なかった


/ 68ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp