第5章 幼馴染みと思い〔前編〕
自室に戻った彩菜は、ふと目が覚めた
外は、まだ暗さが残る
《…ま。彩菜様。居ますか?》
襖の外から、色葉の声が聞こえた
「色葉?どうしたの?」
《あ、あの……。侵入者、です………》
「侵入者?」
彩菜は珍しいと思った
それもそのハズ、彩菜が今住んでいる家――否、船は誰も知らないような閑静な所に、停泊している
そんな所を見つけるなんて、考えても無理な話だ
「(警備を怠ったのか……?いや、違うか)」
彩菜は何故、侵入者が入ったのか、考えた
《彩菜様?》
考え事をしていた彩菜は、色葉に呼ばれてハッとした
「あ、ああ、ごめんなさい。それで、その侵入者は何処?」
彩菜は身体を起こし、色葉ともに、侵入者を閉じ込めたと言う場所に、行くことにした