第5章 幼馴染みと思い〔前編〕
「バカで結構。あんただって、ずいぶん酔狂な事してるじゃない」
そう、彩菜には分かっていた
何故、似蔵を鬼兵隊に勧誘したのか
何故、人斬りが"2人"いるのか
「違いねェ。酔狂同士ってのも、なかなか悪くねェな」
「はあ?そう?」
そんな会話をしながら、数刻が経ち、お酒も底をついた
「それじゃあ、そろそろ部屋に戻るわ」
そう言い、立ち去ろうとする彩菜は、少しふらふらしていた
「おいおい、ふらふらだぞ。これしきで、もう酔ってんのか?」
「違いますぅ。酔ってませんー」
そう言いながら、彩菜は部屋を出た